てんかんの診断のなかでも、とりわけ発作症状が重要です。
これは、発作症状のタイプがわかれば、それだけでてんかん発作の発生源である焦点の部位が推測できるからです。
てんかん発作とは、神経細胞の過剰な電気発射ですから、てんかん発生源の大脳機能が誇張されて表現されているとも言えます。
たとえば、運動野の手を動かす領域がてんかん焦点であれば、手をけいれんさせる発作が出現します。
従って、初めててんかんの診察をお受けになる時は、自分の発作のことをよく知っている家族や同僚を同伴されるか、発作を記録したビデオを持参すると、診断の大きな助けになります。
以下に、発作の基本症状を箇条書きに示します。
該当する項目を選んで、更に詳しい説明を読んでみて下さい。
1) 側頭葉から起きる複雑部分発作
- 動作が停止し、ぼうっと一点を凝視
- 口をもぺちゃぺちゃさせる
- 手をもぞもぞする
- 発作の内容を記憶していない
- 物忘れしやすい
- いらいらする、些細な理由で攻撃的になる
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2) 前頭葉から起きる複雑部分発作
- 大声を上げたりうめいたりする
- 手足を激しく動かす。左右同時に動かすことが多い
- 発作は、多いと一日に何回も反復して起きる
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3) 単純部分発作
- 片方の手や足だけがけいれんする
- 目がちかちかしたり、急に見えなくなったりする
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4) 向反発作
- 眼球と首が一側に強くねじれる
- その後、全身けいれんになることもある
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5) 欠神発作
- ほんの数秒だけ、動作が停止したり、意識が障害される
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6) 全身けいれん
- 全身をけいれんさせる
- 両側の手足を激しくふるわせる
- 両側の手足を強く硬直させて突っ張る
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7) 転倒発作
- 激しく勢いよく倒れる
- 怪我をすることが多く、時に骨折することもある
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8) ミオクロニー
- 体を電気ショックを受けたようにふるわせる
- 持っている物を突然落とす
- いきなり倒れる
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9) てんかん発作と紛らわしい発作
- 急に息苦しくなる
- 心臓がドキドキして、不安になる
- のどが詰まりそうな感じになる
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